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2024年2月14日 (水)

「もしトラ」とウクライナ戦争

ーー以下「日比野庵本館24/2/13」より抜粋編集

2月7日、アメリカ上院は、与野党がまとめた移民対策の合意案について、下院通過のめどが立たないとして審議を打ち切った。予算案は1180億ドル(約17.6兆円)規模で、アメリカとメキシコの国境規制と、ウクライナおよびイスラエルへの支援をセットにしたものだった。4ヶ月にわたる調整を経て、なんとか採決にこぎ着けたのだが、否決された。

共和党は移民対策が不十分だと主張、一方の民主党は移民対策が過剰だとの批判が一部議員から出て対立していた。予算案は370ページに及び、移民の入国をめぐって、一定の基準人数に達した時点で国境を完全に閉鎖する権限を新たに連邦政府にもたせるとし、閉鎖後に不法入国した移民は亡命申請ができず、すぐに強制送還されるとしていた。

これに対し共和党は、国境対策の改革が不十分だとし、予算案が公表される前から反対していた。共和党は当初、対メキシコ国境経由で流入する移民対策が最優先だと主張、ロシアの侵攻が続くウクライナ支援への協力を拒否。7日の採決で賛成した共和党議員は4人だけ。民主党の6議員が反対票を投じ、そのほとんどは移民対策への反対を理由にかかげた。

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緊急予算案を提出したバイデン大統領は7日夜、ニューヨークでの私的な資金集めの集会で、共和党議員らは「ドナルド・トランプから電話があって脅されたので逃げている」と批判した。それでも、与党・民主党議員らは、ウクライナやイスラエルへの対外支援を、どうにかして実現しようとしている。

アメリカのウクライナへの軍事支援は、昨年12月から保留となっている。ウクライナは、西側からのさらなる支援がなければ、戦争の取り組みと財政が危機に陥ると訴えている。今回の否決を受け、民主党の上院幹部らは別バージョンの予算案を急ぎ作成。民主党幹部のチャック・シューマー上院院内総務は、対外支援はそのままに、移民対策を削除した代替案を提出した。

その内容は全体で950億ドル規模で、ウクライナへの支援600億ドル、イスラエルへの安全保障支援141億ドル、イスラエルとウクライナの状況を受けた人道支援91.5億ドルが含まれている。また、アメリカの紅海での活動支援に24.4億ドル、インド太平洋地域の同盟国支援と「中国政府による侵略の抑止」のために48.3億ドルも計上されている。

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上院は8日、この新たな予算案を審議するかについて採決。賛成67票、反対32票で審議を決め、シューマー氏は採決について、「よい最初の一歩だ」とし、「仕事をやり遂げるまでこの案に取り組み続ける」と述べた。

現在、トランプ前大統領は、共和党の大統領指名候補のトップを独走している。ブルームバーグは2月11日付の記事で、南東部サウスカロライナ州で開催された選挙集会で、トランプ氏がウクライナ戦争は終わらせるべきだと語ったと報じた。件の記事の概要は次の通り。

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・ドナルド・トランプ氏は、2022年のロシアのウクライナ侵攻によって始まった戦争は終わらせなければならないと述べ、上院がウクライナとイスラエルに緊急資金を提供するためのパッケージを進めようとしている中、海外にさらなる援助を送ることに改めて否定的な考えを示した。

「2024年の大統領候補指名を狙う共和党の最有力候補であるトランプ氏は、土曜日にサウスカロライナ州コンウェイで開かれた選挙集会で、「あの戦争に決着をつけなければならない」と述べ、彼はウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領を "史上最高のセールスマン"と呼び、ウクライナが2年前に同国に侵攻したロシアと取引し、"突然、彼らはもう我々と取引したくない"となれば、アメリカは "数千億ドルを失う"可能性があることを示唆しようとした。

・トランプがホワイトハウスに戻る可能性が、ロシアが占領した領土を取り戻そうとするウクライナの努力にますます影響を及ぼしている。キエフの南東部における2023年の反攻作戦は大きく頓挫し、ゼレンスキーは軍の最高司令官と対立し、アメリカの追加軍事援助は議会で泥沼化している。ゼレンスキーは今月、アメリカの政治的変化がウクライナへの援助打ち切りを意味しないことを「信じたいし、期待したい」と述べた。

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・ホワイトハウスのアンドリュー・ベイツ報道官は演説の中で、トランプ氏が大統領時代にNATO加盟国に、分担金を支払わない同盟加盟国にロシアが侵攻するよう促すと語ったと主張したことに反発した。「人殺し政権による最も親しい同盟国への侵略を奨励することは、ぞっとするような異常なことであり、アメリカの国家安全保障、世界の安定、そして自国の経済を危険にさらすものだ」との声明をだした。

・トランプがウクライナを取り上げたのは、2月24日にサウスカロライナ州で行われた共和党予備選挙で、共和党最後の主要な挑戦者であるニッキー・ヘイリーを地元で打ち負かす作戦を進める中で、ほんの少しだった。1月のニューハンプシャー州予備選での勝利以来、同州への訪問は初めてだった。

・世論調査によると、サウスカロライナ州ではトランプ氏が圧倒的な強さを見せており、RealClearPoliticsによる各州の共和党世論調査の平均では、ヘイリー氏を31ポイントリードしている。また、フィナンシャル・タイムズ紙の新しい調査でも、トランプ氏は現職のジョー・バイデン氏をリードしている。

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・トランプ氏はここ数週間で、超党派の国境協定を破棄するよう議員に圧力をかけ、共和党全国委員会の代表を追い出し、自ら指名した後任を選び、献金者に結束を呼びかけるなど、共和党への影響力を強めている。トランプ氏は、アイオワ州、ニューハンプシャー州、そして今週のネバダ州党員集会で勝利し、指名候補に迫っている。ヘイリー氏の側近は、サウスカロライナと来月のスーパーチューズデーまで選挙戦に残るつもりだと語っている。

・ヘイリー氏は、生まれ故郷であり、知事を2期務めた同州での好成績に選挙戦を賭けている。元国連大使のヘイリー氏は、ウォール街の著名な経営者たちの支持を得ているが、それを共和党の争いで勝利に結びつけることはできていない。彼女はここ数週間、カリフォルニア、フロリダ、ニューヨークと資金集めに奔走し、裕福な献金者たちに共和党の選挙戦に残るために必要な資金を求めている。

・ヘイリーとトランプは互いへの攻撃を強めており、元大統領はなぜ元大使がまだ出馬しているのかと疑問を呈している。トランプ氏は木曜日、フロリダ州のクラブ「マー・ア・ラーゴ」で記者団に対し、ヘイリー氏が選挙に残るという決断をしたことは「党を傷つけ、ある意味、国を傷つけるものだ」と語った。

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・トランプ氏は土曜日に、ヘイリー氏の夫の居場所を質問することで、ヘイリー氏の結婚をあざ笑った。ヘイリー氏はXへの投稿で、夫のマイケル・ヘイリー氏は派兵され軍務に就いていると答えた。「軍人の家族の犠牲を軽視し続ける人に、最高司令官の仕事はない」とヘイリー氏はXで述べた。前大統領は2020年、『アトランティック』誌の報道で、故ジョン・マケイン上院議員を含む米軍の戦死者を蔑視したとされ、批判の嵐に直面した。

・ヘイリー氏はまた、トランプ氏とナンシー・ペロシ前下院議長を混同した発言など、最近の失言を受けてトランプ氏の精神的な能力に疑問を呈し、彼の無数の法的な挑戦がますます気を散らしていることを強調した。

ーー引用ここまで

先日、タッカーカールソン氏のプーチン大統領インタビューで、プーチン大統領は、ウクライナ戦争を終わらせるためにはアメリカが武器援助を止めることだと述べていた。このトランプ前大統領の発言をみると、ウクライナへの支援を停止することで終わらせることが念頭にあるように思える。

では、アメリカが武器支援を止めるだけで、ウクライナは陥落するのか。2月9日、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙は、ウクライナの防空能力について、「市民を守るために不可欠だが、たび重なる攻撃で確実に疲弊している」としたうえで、アメリカ政府関係者が、ミサイルの補給など欧米から新たな支援がなければ来月までしかもたないと見ていると伝えた。

そして、さらに支援がなければウクライナは3月には、局地的な反撃に苦戦し、初夏にはロシアの攻撃をはね返すことが困難になるおそれがあるとする当局者や専門家の分析を報じた。また、2月10日、ドイツの有力紙ウェルトの電子版は、ドイツ政府は仮にウクライナがロシアに敗戦した場合、ウクライナで新たに1千万人が難民となり、国外へ逃れると想定していると伝えた。

ーー

ウェルト紙は、安全保障に詳しいドイツの関係者などの話として難民の多くは、西ヨーロッパへ向かい、ドイツも目的地になる可能性があるとし、ドイツ連邦議会の議員の「ウクライナ支援の戦略を変えなければ、ウクライナから大量の難民が流出し、NATOの国々に影響が拡大するという最悪のシナリオとなる可能性がある」とのコメントを紹介している。

そして、アメリカがウクライナへの支援を継続できるか不透明となる中で、ヨーロッパ各国が軍事支援を強化する重要性を指摘している。もし、今年の大統領選挙でトランプ前大統領が再選したなら、おそらくウクライナ支援を打ち切ることで停戦に持っていく可能性は高いと思う。そのとき、ウクライナで新たに1千万人が難民になるのかどうか。

ロシアに占領されているドンパス地方から大量の難民が出ているという話は聞かない。ロシアに対する見方がウクライナの東西で全然違えば、大量の難民が発生する可能性はあろう。だからといって、延々と援助を続けることもまた不可能である。トランプ氏が再選されればウクライナ戦争が大きく動くことは間違いないと思われる。

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