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2020年1月16日 (木)

著者は、このザビエルが代表する切支丹伴天連の宣教師達の歴史を、きわめて要領よく整理している

ーー以下「宮崎正弘ブログ書評」より抜粋編集

佐藤彰一『宣教のヨーロッパ』(中公新書)

宣教師と言えば、日本ではザビエル。

鹿児島に入り、熱心に布教したが信者は少数しか獲得できなかった。

成果は芳しくなく、それで京へでたが、やはり成果なくすごすごと平戸へ引き返した。

それで、贈答品をやまと積んで山口に入って大内氏をくどき、やっとのことで布教を許された。

ーー

著者は、このザビエルが代表する切支丹伴天連(バテレン、宣教師)達の歴史を、きわめて要領よく整理している。

そこには、大航海時代の冒険者、大儲けを企む重商主義集団、海賊船、そしてポルトガル・スペインの確執、教団の布教目的地の棲み分けという複雑な背景があった。

ーー

イエズス会は、たびたび指摘してきたように「イエズス軍」と訳すべき集団であった。

今日の戦闘的教団であるヒズボラ、ハマス、タリバン、アルカィーダ、そしてIS同様、イエズス会の実態は「狂信的使命感をおびた戦闘的教団」であった。

ーー

しかし著者はキリスト教に対する共感の持ち主で、そうした教団の負の側面への言及を控えている。

メキシコやラテンアメリカなどでなした彼らの悪行に関してはさらりと表面を撫でているに過ぎない。

ーー

さりながら本書で具体的に知ったことは幾つかある。

歴史教科書には、スペインとポルトガルが世界を分割して、支配地域を別けあったと記されている。

逆に言うと、既存「托鉢修道会」にはアウグスチゥス会、ドミニク会、フランチェスカ会があって、それぞれが世界各地へ飛び散って旺盛な布教活動を展開していた。

たとえばメキシコではこの三派は布教地区をきれいに棲み分けていた。

ーー

未踏の日本では、たまたまイエズス会が先陣を切った。

イエズス会は、むしろ既存三派が未踏の領域に勇んででかけ、新参ながらその地では急激に勢力を伸ばしたという経緯があった。

日本に関して次のような事実があった。

ーー

「1579年から1581年の間に(イエズス会の日本における)宣教師の数は二倍に増えている」

「さらに堺や摂津高槻、安土などにも宣教師が配置された」

ーー

ところが、1582年の信長暗殺以後は「安土のセミナリオと堺の居館の消滅」があり、活動拠点は九州へ移る。

そして関ヶ原の決戦ではキリスタン大名は東西に別れ、キリスタン大名の多くが西側について滅びるか、勢力を失った。

有馬、筒井、大村のキリスタン大名は残ったものの、美濃では織田秀信が敗北する。

「この地域におけるキリスト教信仰の消滅をもたらした」(p183)

ーー

織田秀信とは三法師のこと、信長の嫡孫である。

この機に乗じたわけでもないのだろうが、ドミニク会とフランシェスカ会が日本に乗り込んで勢力を拡げようと肥前名護屋(九州)にいた秀吉にも面会し布教の許可を一度は得た。

「イエズス会はこうした動きに対して、あらゆる手だてを使って日本でのフランチェスコ会の活動を非難した」

「フランチェスコ会はその度の過ぎた活動によって、日本の為政者に次第に不快な印象を与え、またそれまでのイエズス会の宣教活動を白紙にするような動きをしていた」(pp207−208)

ーー

この不快な印象という表現の実態は、密輸と婦女誘拐、奴隷貿易などのことだ。

ーー

日本はフィリピンが切支丹伴天連の手に落ちたことを目撃し、警戒を強めた。

そして大坂の陣(冬と夏)でイエズス会は情勢判断を誤った。

「豊臣秀頼と反徳川勢力が、宣教師たちの側を支持したことで(キリスト教会と日本統治権力との緊張が)一段と激化した」

結局西側(秀頼)の敗北で切支丹らは日本での居場所を失ってしまったのだ。

ーー

ヴァリニャーノが心配したように「イベリア半島勢力による日本列島の侵略を日本の為政者たちが懸念するように」なったからだった。

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コメント

>縦椅子様 本日も更新有難うございます。
>>知られざるキリスト教の悪魔化
こんな話は戦後どころか、明治維新の前後にも多くの人はしらかっただろうし、知れば、s居様に対する価値観は、今と随分違ったものになって居たであろうと思います、もしかしたら、共産主義の危険性にももっと早く気付けたかもしれませんね

思うに、日本と言う国は、道徳的な規範を、唯一得たばかりの道徳後進国の彼らにとっては、想像だにして居無かった程、民度の高い国で有り、最初から知って居れば、決して、手出しはしなかったであろうと思いますが、「黄金の国ジパング」の噂は、そんな懸念を軽く吹き飛ばした事でしょう。 殊に、当時の世界を2分する勢いだった、スペインとポルトガルのラテン系青人は、持ち前の野蛮さと道徳心の薄さから、自分達の理になりそうなものは片っ端から、欧州に持ち還って、かねにかえていたのですが、今は、その報いで、経済も外交も中進国並みに、なって久しいですね。

処が、せかいしんりゃくのせんぺいやくを果たして来た宣教師は今でも、同じ事をせかいでやって居る様で、その実態を欧米メディアが伝えないので、世界のクリスチャンの目が覚めないママなのです 日本の政治家や財界人にも、そう言う人は多く居て、何かというと、キリスト教の保護を主張しますが、日本人に取って保護されるべきは寺社仏閣の筈、全く理解に苦しみます。

昨年末にも、悪名高きイエスズ会の頭目である、ローマ法王が来日して、広島と長崎出、居の理を捧げたと聞きますが、こんな欺瞞行為をされて、有り難がっている日本人を見て居ると、情けない気持ちになりましたね。

まぁ、「相手の悪業も、許して忘れる事で、自身が恨みと言う毒「=執着」から解放される」のでしょうし、「彼らに罰が下るのは、自分では無く自然の理ですカラ、結局、彼自身だ」と言う事なので、放って置けばよい事に成りますがね。

そういった「掘り下げ」も、固よりした事が無いカラ、神様の御名を平気で騙って、陰で、悪魔信仰やら幼児性愛やら、悪業三昧を繰り返して居るのに、聖人面をして居る事に恬として恥じる処が無いのなら、人間として最悪ですね。

彼らの日本侵略は、或る意味、彼らにとっての試金石であったかもしれません、それは、「如何に真の悪魔に近づけるか?」と言う事だったに違いないのです。

きっと、此処まで書くと、世のクリスチャンを任じる人が怒りだすかもしれませんが、こうした「キリスト教の宣教師が、過去に犯した血塗られた歴史を無視して、綺麗事だけ信じて居て、本当に人類が救われると、お思いなのか?」と、その胸に問うてみたい。

世界に20億人もの信者を抱えながら、謀略や悪業を続けて居るクリスチャン自身の手でこそ、キリスト教は、一大改革を徹底的に行うべきなのです、神様のご存在を今も信じて居る元信者として。強くそう望みます。

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