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2019年8月10日 (土)

ウォール街は、支那市場への投資をためらっている

ーー以下「大紀元時報2019/08/06程暁農」より抜粋編集

7月20日、支那国務院の金融安定発展委員会弁公室は、金融部門における対外開放政策11項目を公表した。

そのうちの3項目は、外資格付け企業の支那インターバンク債券市場へのアクセスに関するものだ。

支那当局は、外国格付け機関の参入によって、海外機関投資家が同市場に投資するだろうと考えたようだ。

また他の8項目は、国内保険業や金融資産運用管理業の一部の開放に関する内容だ。

支那の保険業と金融業の理財商品に外資を注ぎ入れるのが目的だと思われる。

ーー

マルクス主義者らは、資本主義国家の政治家は大きな財団や銀行に操られていると信じている。

だから支那共産党員らは、「ウォール街を制すれば、トランプ大統領も制することができる」と思い巡らす。

金融市場開放をめぐる新政策は、支那当局の「経済カード」のように見えても、実は「政治カード」なのだ。

ーー

しかし今は時期が悪い。

米支通商協議の膠着(こうちゃく)状態、香港情勢の緊張で、支那人富豪は相次いで資金を海外に移し出している。

支那人投資家も投資活動を控えている。

しかしながら、支那当局は「外国人投資家は、このような巨大市場を放って置くわけがない」と思い込んでおり自信満々だ。

「米支関係は悪化しているが、ウォール街の投資家たちは、やっと開放された支那金融市場という『宝の山』に食指を動かすだろう」と信じているのだ。

ーー

支那当局は20年前、世界貿易機関(WTO)加盟の際に金融市場の早期開放を約束した。

しかしその約束を全く履行してこなかったのだ。

今になって金融市場を開放するとしたのには2つの狙いがあると思われる。

ーー

1つ目は、支那の金融市場が大きな潜在的魅力を持っている(つまり儲かる)と内外に示すことだ。

現在の支那は、住宅価格の高騰、海外投資の増加、世界の至るところに支那人の姿がある。

表面的には、世界最大の人口を有する支那は確かに裕福になったように見える。

「西側の投資家に市場を開放し、一儲けさせてやろう」

「この絶好の機会を拒む人は絶対にいない」

「米支関係は明らかに悪くなったが、ウォール街に金儲けのチャンスを与えれば、彼らは必ずこのチャンスを見逃さないだろう」

「ウォール街が支那投資に再び動き、しかも、ホワイトハウスと米議会に働きかけてくれれば、米支通商協議にしても、香港情勢にしても、こちらの思い通りになる」

「金融市場の開放は、支那を苦境から救うための策だ」

ーー

暴利を貪ることに長けている支那当局は、こう思っているに違いない。

ーー

2つ目の狙いは当局が外貨準備高に不安を感じており、外資を入れることでその不安を解消することだ。

多くの人は、最近支那は、対米輸出を減らしているものの、外貨準備高は依然として3兆ドル以上あり、心配には及ばないだろうと思っている。

しかし支那が持つ外貨準備高の大半は、自由には使えないのだ。

支那は、1兆ドル以上の米国債を購入しており、この部分は使いたいとき使えるはずだと思っている。

だから、米政府をけん制する場合は、その一部を売却すればよいと思われる。

ーー

米国債は、ある国の政権崩壊または政権交代によって紙くずになる心配もない。

支那当局が米国債を買わないで、他国の国債、あるいは国際株式市場に上場する企業の株式を購入すれば、直ちに巨額な損失を被る可能性が高い。

たとえば、今米国債から利回りがマイナスになっているドイツ国債に乗り換えれば、支那当局はたちまち損失を被ることになる。

支那にとっての米国債の購入というのは、巨額な外貨を「金庫」に入れたようなものだ。

ーー

この世の中で、膨大な発行量を有する米国債だけが、支那の外貨準備高を包容できる。

ーー

さらに重要なのは、支那は莫大な外貨準備を保有している一方で、同時に膨大な外貨建て負債を抱えていることだ。

まず挙げられるのは、支那政府、銀行、企業が外国から借りてきた借金だ。

今年3月末時点で、この借金規模は1兆9717億ドルに達した。

ーー

その中の大半(約3分の2)は1~2年の短期債務である。

償還期限になるとすぐに返済しなければならない。

その次に挙げられるのは、外資企業が支那国内に持つ資産だ。

外資企業は、収益を本国に送金するのに、人民元を外貨(ドル)に両替する必要がある。

外貨準備高の約2割は外資企業の投資によるもので、全体の6000億ドル余りを占める。

ーー

支那当局はここ数年間、外資企業への支那市場撤退阻止を強化してきた。

しかし、国際金融市場での信用を損なわないために、支那側は外資企業の撤退と収益の本国送金を想定して、必要な量の外貨を用意しなければならない。

当局にとって、以上の2項目を除けば、外貨準備高のうち、残り数千億ドルの資金しか使えない。

しかも、その用途はすでに定められている。

毎年、海外から原油、食糧、製造業部品など経済活動に必要な物資を輸入しているので、これらに使う外貨の量を保障しなければならないからだ。

ーー

米支貿易戦以前、支那は、対米貿易で毎年約3千億~4千億ドルの貿易黒字を獲得してきた。

これによって、支那の外貨準備高は保たれていた。

しかし、今後、対米輸出の縮小が予想され、少なくとも対米貿易黒字による外貨準備の拡大はなくなる。

むしろ外貨準備高はだんだん減っていく。

外資企業は、支那からドルが減れば利益を人民元からドルに換えて持ち帰ることができなくなる。

しかも、支那企業は、過去長い間、毎年数千億ドルの利益を獲得してきた米国市場を近いうちに失う。

ーー

支那当局は外貨準備高への不安を解消するために、金融市場を開放するしかないのだ。

この政策で、毎年千億ドルほどの資金を入手できれば、支那当局は少しほっとするはずだ。

ーー

しかし西側諸国の投資家は、支那当局の新政策が「棚からぼたもち」か、それとも「大きな罠」かを見極めている。

当局が新政策を発表してから1週間以上経ったが、欧米各国の投資家が喜んでいる様子はいまだに見られない。

ブルームバーク、ロイター通信、AFP通信社、フォーブス誌、日本経済新聞など、経済や金融情報を報道する各国の主要メディアの反応は冷静そのものだ。

各社は、この新政策について「米支通商協議への対応策だ」と分析。

ーー

しかも、ウォール・ストリート・ジャーナルの評論記事は、米国投資家に対して支那当局の新措置に警戒するよう呼び掛けた。

ーー

「日経アジアレビュー」では、フレイザー・ハウイ(Fraser Howie)氏と英の元外交官のロジャー・ガーサイド(Roger Garside)氏が、「ウォール街は米支貿易戦の「新たな戦場」になる」との見方を寄稿した。

米共和党の大物議員、ルビオ氏はこの少し前、「米に上場した支那企業への監督管理強化を目指す」新法案を議会に提出したばかりだ。

また、他の政治家も、米の年金基金と他の資産運用会社の支那企業への投資を制限する法案を計画している。

ーー

各国のメディアの中で、ドイツの商業銀行に勤める支那人アナリストだけが英紙フィナンシャル・タイムズ北京語版で、今回の新政策は改革の意味合いがあると評価した一方で、将来どうなるのかは楽観視できないとした。

ーー

どうして国際金融界は冷めた反応を示したのか。

もちろん、支那への不信感が最大の理由であろう。

国際金融界は支那の経済と金融の現状を知っている。

支那では、経済が失速し、金融危機も見え隠れしている。

今日の支那は、十数年前の「BRICs」と呼ばれた時の支那ではないのだ。

―ー

今の支那の経済状況を見れば、ウォール街の投資家らは投資をためらってしまう。

カネ欲しさに、支那当局はウォール街のある一つの掟を忘れてしまった。

ウォール街は、「上げ潮には乗る」が、「引き潮からは下りる」のだ。

つまり、決して損はしないのだ。

ーー

その理由は簡単だ。

ウォール街は、福利厚生の機関でもなければ、慈善団体でもないからだ。

ウォール街は、顧客の資産を運用し投資を行い儲けることで成り立っている。

大きな損失を出せば、評判が悪くなって経営難、悪くすれば破産する。

だから、彼らは危険な投資には躊躇する。

ーー

今の支那への投資は、とても危険であり、それゆえ投資の際には高額の「保険を買わなければならない」。

しかしそれも支那当局が国際法を守ることが前提なのだ。

ところが支那当局は5月、これまでの米支通商協議で交わした約束を反故したばかりなのだ。

だからウォール街は、支那市場への投資をためらっている。

ーー

民衆政治democracy国というのは普通法治国である。

法治国では、法改正されないかぎり、どの政権もその法の下で政治を運営しなければならない。

ところが、支那は共産党が法の上に存在する党治国なのだ。

党が統治する党治国では、指導部の意思と政策が国のすべてを決定している。

つまり、党治国では共産党政権の安定化が最重要事項のため、憲法も法令も共産党の恣意によって改正される。

党統治では、その国の中にある外資企業にたいしては、党が自分たちに従えと脅迫することができる。

ーー

支那に進出したすべての外資企業は永遠に党統治の下にある。

米ウォール街の投資家たちは、この党統治による不確実性が損失をもたらしかねないことを理解しだしたのだ。

だから支那で新しい金融企業を設立することをためらっている。

ーー

ルビオ議員が、米上場の支那企業への監督管理強化に関する法案を提出した。

これは、一部の支那企業が財務諸表や事業展開に関して虚偽報告を行ったことに対して、ニューヨークの証券管理当局が取り締まれない状況にあるからだ。

支那当局が、悪質な詐欺を働くこれらの企業を守ろうとして、企業の財務関連資料を「国家機密だ」とし情報公開を拒んでいるのだ。

支那当局によるこのような行為によって米投資家は数百億ドルの資金を失った。

ーー

この1年間以上続いた米支貿易交渉において、米側は支那当局に対して、約束した各事項の法令化を再三再四にわたって求めてきた。

これは、米政府が支那共産党の下で、唯一可能な制度的な関与の方法(コミットメント)であるからだ。

ーー

党治国では、法令には頼れないものの、法改正は政策の変更と比べて難しい。

法律は、政策のように、「表向き」と「裏向き」という二面性を持つこともない。

したがって、米政府が支那当局に対して約束を法令化するよう要求したのは、実に支那当局への不信感によるものだ。

ーー

5月、なぜ支那当局が突然今までの取り決めを撤回したのか。

これは、支那当局が米側のこの要求に激怒したからだ。

支那当局が怒った理由は、米側が支那の政策的な約束(コミットメント)を信じられないとし「法令化しないと支那がこれからも政策をころころと変えるからだ」と主張したからだ。

支那政府系メディアは、約束を反故した原因について、米側が「極度な圧力をかけてきた」と説明している。

米支間の約束(コミットメント)の法令化要求は、支那当局の「容認の限度を超えた」のだろう。

ーー

つまり米側は、従来の手段を持ち出そうとする支那当局のずるさを見破ったのだ。

逆に言えば、支那当局はこの貿易交渉において、「政策的な約束はするが、法整備の約束には応じない」という基本線(レッドライン)を設けた。

これは支那側が、「交渉が終われば、政策を変えて、密かに約束(コミットメント)を覆す」「国際社会がこれを非難すれば、『主権への干渉』と反発すればいい」と考えているからだ。

ーー

米支通商協議が難航した原因は、米政府と支那当局のメンツの問題でもなければ、「主権」をめぐる戦いでもなかった。

米国が、支那に国際法の履行を求めたのだ。

ところが、支那側は、一旦履行を約束しておきながら、それを撤回してしまった。

これはウォール街の投資家たちに衝撃を与えるのに十分だった。

ーー

米政府が干渉しても、支那に約束を守らせることはできない。

ウォール街の投資家たちは、この交渉から「支那にカネを入れるのは簡単だが、支那からカネを持ち出すのは難しい」と考えたはず。

支那当局にとっては、法律は党治の道具にしか過ぎない。

国際法も、支那共産党は「主権への干渉」だと無視する。

ーー

実際、支那当局は、知的財産権保護に関する国際協定に署名した。

にも関わらず、堂々とそれを踏みにじった。

国際海洋法では、満潮時に海面下に沈む礁はどの国の領土でもないと定めている。

しかし支那共産党は国際裁判所の判決を無視して、無理やり南シナ海の暗礁を埋め立てて軍事基地にした。

ーー

これらの問題について、西側諸国の中で今まで、はっきりと支那に異議を唱えてきたのは、米政府だけだ。

他国の多くは、支那は国際法に従わないと諦めている。

この事実は、支那当局が掲げた新しい金融市場開放政策が「内政」に当たり、支那に進出する外国企業が国際法による保証を得られないことを意味する。

支那当局に法律遵守を督促できる国際機関もない。

ーー

支那側が再び取り決めを覆すとき、ウォール街の投資家たちは途方に暮れることになる。

米支通商協議においては、支那に対する信頼がすでに損われている。

だから、新しい金融市場開放政策を信じる人はもう誰もいない。

(文・程暁農、翻訳・張哲+縦椅子)

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コメント

>縦椅子様 本日も更新有難うございます。
>>表面化し始めたシナへの不信
 今日の内容は、シナの是迄の外資政策の基礎要件を隈なく説明し、何故、シナが繁栄して居たかを納得させるものから、米支貿易戦争以来、米国がシナを「経済侵略国」と言う視点に転換して、その資金枯渇を謀る為に、米国市場からのシナの締め出しを図り始めた、と言う事でしょう。

 シナとしては、米国市場に代わる市場さえあれば、問題は無いのですが、現状の世界二は、そんな強大な市場は2つと有りません。

 ダカラ、為すが儘に、此処まで追い詰められて来たのでしょうが、今迄、外資には開放して居なかった、シナの金融市場への外資参入を、先月開放すると発表したが、その背景には、やはり、外貨準備高の枯渇・不足が、シナ経済を不安定化していると言う事だろう。

 然し、米国の金融筋は、この「待望」だった筈の措置にも、反応して居ませんね、何故でしょうか、理由は2つあると思います、先ずは、シナ共産党にしても、トランプ政権にしても、現状の正面の敵だと言う事です。

 勿論、政治と経済は別物と考えて居るし、ウオール街の背後に居る、金主たちの意向が最優先ですから「儲かるのが分って居る」事を見逃せば、手段としての役割を放棄した事に成り干されてしまう。

 ダカラ、ウオール街金融筋が、シナ市場に参入するのを躊躇う事を、金主に納得させるダケの理由が必要だが、其れは、結局の処、トランプ政権が、シナ制裁を決断したのと同じ理由、つまり、シナは国際法を守らないと言う事だろう。 

 世界でも、DS「=Deep State」(闇の帝国)と呼ばれている、ウオール街や米国民主党で構成される組織だが、シナの法律の上に、党が存在している「党統治」では、DSと雖も、自由にコントロールする事は、出来無いのだろう。

 2つ目は、シナの政体にあると思います。

 金融市場は、謂わば信用を担保にした世界だから、国際市場では、シナも信用維持の為に、相応の注力をしているが、国内市場となれば、党の恣意一つで法律が変わって終うのだから、幾ら金の力にモノを言わせてきた国際金融勢力も、経済理論では無く、政治力、延いては軍事力に頼る他は無い、と言う事に成ろう。

 然し、シナ共産党は、自分自身の国のアドバンテージである「党統治国」で有る事に溺れて、米国で「米国の支配」を公言する「made in China 2025」なる宣言を出したが、是は、米国民に対しての侵略計画の発表の様なモノで、2011年の、韓国の李明博大統領の、「日本乗っ取り完了」宣言と同じものだろう。 

 是は、侵略計画が終了した後で、発表しても危ういのに、未だ終わって居ない段階で発表したのは、シナ・朝鮮人が良くやる、端なる「個人の手柄の独り占め」に走った戸しか思えない。 事実双方共、其処から本格的な反撃が始まったと、言えるでしょう。

 まあ、儒教国の国民は、国の上に自分自身が存在して居る様な部分が有るので、そう言う、間抜けな事を平気で仕出かしてしまうのでしょうね。

 そして、「貧すれば貪する」で、追詰められたこの期に及んで、金融市場を開放しても、既に、其れに足る信用力は、残って居ない事に気付けないのは、「信用」の国際的な価値を認識出来て居ないと言う事でしょうね。

 加えて、米誌通商協議で、一旦決まった約束を、シナは撤回した事で、「やはり、そうか」と言うダメ押しになったと、思われますね、つまりは「自分で自分の首を占める様な真似」をして見せたわけで、是は、経済担当の李克強の仕業ではありませんね。

 歴史的に見て、戦争と言うのには、日本海海戦やミンドウエー海戦の様に、何処かで、敗戦を決定着けるポイントがあるものですが、熱戦とは違い、経済戦となれば、終わった後で、判る場合が多いけれども、今回の米支戦争の決定的な敗因は、この「一旦、合意した事を破棄した」事に有るでしょう。

 是でシナは、自身が「約束を取り交わす上での信用を大事にしない」国で有ると、宣言した様なモノですが、前の「乗っ取り宣言」と大差は有りませんね。 全て、国の為では無く。結果、自分の為にしか考えが、及んでいない証拠です。

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