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2018年10月16日 (火)

欧州各国で、難民の流入による社会不安と、民族性(アイデンティティ)の喪失不安が起きだした

ーー以下「宮崎正弘ブログ書評」より抜粋編集

三好範英『本音化するヨーロッパ』(幻冬舎新書)

「ヨーロッパの左右のポピュリズム政党に通底する特色とは、反グローバリズム、反エリート、反既成政党・メディア、そして比重が大きいのが反EUの立場である」

と三好氏は現場の変化を報告する。

『ドイツのための選択肢』は反EU、反難民の政治運動だが、選挙の度ごとに支持者を増やし続けている。

ーー

だが既存の既得権益にしがみつく守旧派は、EUを守り、ユーロが良いと放言し、露骨に「ドイツのための選択肢」の政治活動を妨害する。

この守旧派がメルケルを支持するグループなのだ。

守旧派は、「ドイツのための選択肢」のビラまきや集会に嫌がらせに出掛ける。

ーー

自由、民衆政治democracyを危うくする左翼が、健全な保守系を攻撃する。

すると、前者(左翼)の味方であるドイツのメディアは、最初から健全な保守系を「極右」と決めつけるのである。

つまり左の右攻撃に対して、「ドイツメディアは寛容である」。

「共産支那や韓国の度が過ぎた反日運動を表現するときに使われる『反日無罪』という言葉を思い出す」(p165)

ーー

そしてドイツのメディアは一貫して反日である。

ーー

欧州各国で、難民の流入による社会不安と、民族性(アイデンティティ)の喪失不安が起きだした。

これらに対する不安が不満となり、それが急拡大しており、そうした民衆感情に迎合(ポピュリズム)する政党が躍進しだしたのだ。

EUは解体へ向かって驀進をはじめたかに見える。

ーー

こうした政治的地殻変動がEUの策源地だったドイツでおこり、周辺国へ飛び火した。

極左メディアから「極右」と誹謗される「ドイツのための選択肢」は、選挙毎に票を増やし、フランスでも「国民戦線」のルペンが大統領選挙決戦投票まで残った。

いずれもあと一歩で、フランスとドイツで政変がおこる可能性が高まったといえる。

ーー

つまり「エリートの建前は、もう聞き飽きた」という民衆の感情的反応が政治勢力として露骨に表面化しだしたのだ。

シリアやアフリカからの難民の大量流入が、そうした激変の直接的要因となった。

ーー

ドイツ特派員歴が合計十年の長き日々をドイツ取材にすごした三好氏は、現在読売新聞編集委員である。

かれは話題となりそうな事件がおこると、リトアニア、ギリシアと現場へ飛んだ。

そして、ここに支那が絡んでくる。

ーー

ドイツ親支派の拠点は最西部の港湾都市デュースブルグにある。

「ライン河とルール河の合流点にあり、もともと世界最大と言われる内陸港をもつ陸湾都市で、交通の要衝」

不景気だった地元経済が支那からの一帯一路の鉄道輸送の起点(ハブ)となったことで活性化した。

デュースブルグの経済的繁栄は「支那との関係にかかっている」(p242)。

デュースブルグ経済にとっては、支那が死活的に重要なのだ、と港湾関係者は言う。

ーー

支那の安全保障上の脅威には楽観的で、孔子学院も開設されているが、工作(スパイ)機関(エンジン)だという警戒心が薄い。

ここが習近平の大看板「一帯一路」の終着駅で、ドイツ最大の親支感情(ムード)に溢れる。

その一方で、皮肉にも「ドイツのための選択肢」の得票率が一等高いのも、この地なのである。

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コメント

>縦椅子様 本日も更新有難うございます。
>>欧州の異端児ドイツの混乱と欧州の歴史
 私が不思議に思って居る事に、ドイツ人は、ハザール人を嫌う癖に、ハザール人のマルクスが書いた資本論や共産党革命に共感する、然し、共産党革命は、ドイツ国内では起きなかったし、今でも、反グローバリズムが台頭していると言う。 

 然し、偽装保守のメルケルは、キリスト教民主党の党首でありながら、東ドイツ出身の根っからの共産主義者の様である。

 実はメルケル自身やメルケルを見出した前首相のコールが、ハザール人だと言うなら話は分らなくもない。 然し、メルケルはキリスト教民主党の党首なのだから、当然クリスチャンなのだろう、と考えれば、彼女はハザール人では無いのだろうし、ダカラ、ドイツ国民は彼女を支持しているのだろうと、考えるのが、順当であろう。

 まぁ、ドイツ人と言うのは、そう言った、精神分裂症的な性向の在る民族なのだろう。

 もう一点、ドイツは、シナと親和性が高いと言う事である、何故かは、良く分らないが、第一次世界大戦の時も、目立たなかったが青島に要塞を持って居たし、日中戦争で、シナに大量の武器と、7万5千人の国府軍兵士に、半年に及ぶ軍事教練を施して、日本の上海陸戦隊を襲わせたのは、ナチス・ドイツである。

 その為に、日本は陸軍史上最大の戦死者2万数千名を出したし、避戦主義だった日本は、戦争に引きずりこまれる大きな契機となった。 然も、その一方で、ドイツは日本と軍事同盟を結んでいるのだから、精神分裂症的性格と言う表現は当たって居ると思う。

 先の大戦の原因を、コミンテルンの陰謀に載せられたFDRの所為だと、結論付けている。 実際にそうだとは思うが、何故、」何時も其処にドイツが居るのか、と言う素朴な疑問を持たざるを得ない。

 思えば、共産主義を総括してみれば、詰まる所、ナチスや共産シナの様に「全体主義」化した社会に成るのだろう。 全体主義を標榜したナチスの邦訳は、ドイツ労働党だから、根底には、共産主義に似通ったものが有ったと言うべきだろう。

 情報統制、思想統制社会と言うのは、「他人の話を聴かずに自分の主張ばかりをする集団」には、極めて有効な手段であると思う。いろんな議論はあっても良いが、目指す処は同じで無ければ、議論は何時まで経っても纏まらず、逆に対立が先鋭化するだけだろうからだ。 自己肯定の強い集団は、ある時期を過ぎれば、異論自体が邪魔になって来る、「分り切った事」を何時までも論議するのは時間の無駄だ、と考える。

 抑々、ドイツを構成していると言うゲルマン民族は、単一民族の名前では無い、元々は、黒海北方のステップ地帯に棲んで居た、コーカソイド種の亜種である白人種が、欧州を横断して黒海に流入するドナウ川を遡って、辿り着いた、シュバルツ・バルト「=黒い森」で、狩猟採集生活を送っていた。

 冬季は凍結するバルト海の出口のスカゲラック海峡の外側には、暖流のメキシコ湾流が流れて居て、冬季でも凍結しない事を知り、漁労・海産を始めた「=ノルマン人、アングル人」、是が更に、北海にまで足を延ばして、スカンジナビア半島の、フィヨルドを利用して、風雨を避けると共に拠点とする、海賊行為を専らとするバイキングを育てた。 

 一方内陸に遺った集団は、狩猟採集だけでは、食いつなげない事から、再び川を下って、紀元前3世紀ごろに勃興し、次第に勢力を伸ばして、ギリシャに対抗する一大勢力になっていたローマ帝国に、肩入れして、その傭兵となる。

 亦、当時は、同じ黒海周辺出自の白人種だが、農耕民のケルト人(別名ガリア人、ゴート人、ブリトン人)が、棲んで居たフランスのローヌ、ナンシー、ロワール、セーヌ河流域の、大方は氷河に削られたが、遺った表土に小麦を植え、穀物生産民として、生活していた。

 ゲルマン人は西ローマ帝国が衰退し始めた4世紀~6世紀に、南進を始めて、6世紀には、ローマ帝国は崩壊して、現在のフランスは、南進して来たゲルマン人が、内乱を経て、フランク王国となった。

 ローマは紀元前~紀元頃に、是等のガリア人の土地を侵略したが、元々、戦闘民族では無いので、ローマ軍は無人の野を行く如き快進撃を続け、1世紀頃には、大ブリテン島に到達、その後4世紀にはブリトン人(ケルト人)に、カソリック系キリスト教を布教した。 処が、5世紀ごろから、ローマが衰退して、ブリテン島から撤退、代わりに、ゲルマンの支族である、アングル人とサクソン人が、ブリテン島を占領して、イングランドを創立した。

 斯うした欧州の歴史を紐解けば、欧州は、結局、ゲルマン人支配の土地である事が分る。 勿論、石器を使う、先住民が居たのだろうが、皆、痕跡も無く滅んでしまったのは、食人の可能性がありますね。

 処が、出自は同じ黒海周辺でも、故地を離れた順番に、ゲルマン人、ケルト人、そしてスラブ人と、民族が分れて終い、然も、ゲルマン人は、優越意識・選民意識を持って居るので、近親憎悪もあって、ケルト人に冷たいが、一番遅れて故地を出たスラブ人は、その名が示す通り。ゲルマン人のスレィブ「=奴隷」扱いだった。 故に、欧州は未だに階級社会を抜け出せないのだろう。

 「ゲルマン人に拠る欧州統一」と言う寄り、「ゲルマンの統一」が、嘗て、ナポレオンⅠに拠り、或いは、ナチス・ドイツのヒトラーに拠り、試みられたが、何れも、中途で頓挫~凋落したが、その契機は、何れもロシア侵攻の失敗だった。 つまり、白人種の共通の故地である黒海周辺に残って、元の侵攻~支配を甘受した、スラブ系のルーシ人が創った国ロシアである。

 然し、この2者の対立関係の他に、同じルーシ人でも、9世紀に成立した、キエフ公国とは、別に、8世紀ごろで来た、ハザール帝国があり、当時のビザンチン(=東ローマ帝国)やオスマン・トルコと言った青人文明からの侵略・調略を受けていて、キリスト教かイスラム教か、と言う2者択一を迫られていたが、どちらを選択しても、絶滅しか待って居ないので、第三の選択である、双方の出自とも言える、ユダヤ教に国毎改宗して終ったのです。

 然し、12世紀には、前述の元の襲来が起こり、ハザール人は、国を捨てて、欧州社会に「白いユダヤ人」として、潜り込みます。

 結局、このハザール人が、プロイセン王族にその卓抜した経理能力と、請われて始めた、ゲルマン人王侯貴族の、「戦争賭博」の胴元をやり始め、見る間に大金を得て、17~19世紀の凡そ200間に、世界の戦争で大儲けをしました。

 その手口は、彼らは国を持たないので、差別されましたが、その分、国民の義務を果たす必要が無いので、納税も、徴兵にも、応じる事は無かったので、戦死した事業主の事業をそっくり買い取るとか、高利で金を貸して、返せないモノから剥ぎ取る様な行為をしたので、欧州中から嫌われて居ます。 つまり、ゲルマン・ケルトと言う他の白人種族からも、蛇蝎の如く嫌われているのです。

 そして、共産主義なのですが、詰まる所、ロシア人もドイツ人も、個人の目先の欲望ダケに捕らわれて居たので、共産主義を選択して、結果、不幸な国民を創り出して終ったと言って良いでしょう。ロシア人もドイツ人も、この共産主義に払った「血の代償」は、数千万人と言われて居ます。

 処が、ハザール人達が創った国、イスラエルは共産主義ではありませんし、その影も見えない処から、「共産主義は、ハザール人マルクスが仕組んだ、壮大な罠であった」と考えれば、腑に落ちますね。

 その罠から、未だに抜け出せないモノが、世には幾らでもいますね。唯、上層部に成れば、さすがに、この思想や、思想が顕現する政体は。実は、インチキだと分るのですが、其れを暴露すると、自分の身が危ういので、最後まで行くしかないのでしょうね。 結局、国家100年の計の礎には、共産主義はなり得ないと言う事です。

 確信犯的に、共産主義の資本主義化「=国家資本主義」を進めて来て、最後に、主義を超えた、本音の全体主義、若しくは、専制主義を曝け出して、シナを世界の異物化して見せた習近平の失脚は間近いでしょうね。

縦椅子様
今日も素晴らしいブログ有難うございます
≪極左メディアから「極右」と誹謗される「ドイツのための選択肢」は、選挙毎に票を増やし、≫とあり、今日の産経新聞に「独与党州議会選で大敗」-政権内対立に嫌気メルケル主相打撃
[ベルリン=宮下日出男]ドイツ南部バイエルン州の投票が14日に行われた。州選挙管理委員会の暫定結果によると、メルケル連立政権の与党、保守系のキリスト教社会同盟(CSU)と中道左派の社会民主党は、ともに歴史的な大敗を喫した。メルケル首相には大きな打撃となった。-とあり、{14日、バイエルン州議会への初進出を決めて喜ぶ、ドイツのための選択肢(AfD)幹部ら}の写真が載っています。どこの国でも≪難民の流入による社会不安と、民族性(アイデンティティ)の喪失不安≫が起こるのは当然のことだと思います。受け入れは慎重にすべきだと思います。

>『ドイツのための選択肢』は反EU、反難民の政治運動だが、選挙の度ごとに支持者を増やし続けている。

この政治運動は、ドイツの保守層が難民によってドイツの国風を変えられることに反発しているようにしか見えないのです。
昨年でしたが、ドイツのケルンで難民によって暴動が起きたことを嫌った政治運動が高まりを見せていたことが、より一層強くなっているように思います。

これに対する守旧派がメルケルを支持するグループと言うことですが、メルケルは東ドイツの出身ですから幼少期からの教育は社会主義を絶対的に肯定するものでした。
メルケルからはこの教育の成果が抜けず、これが難民を受け入れる政策とともに、ドイツの労働力を増加させたい方向に繋がっていると思います。

ですから、メルケルに東ドイツの教育が染み込んでいると考えますと、これがドイツのメディアが左の右攻撃に寛容であるとしても不自然ではないし、支那への侵略国とされる日本に対して、反日政策をとっても不思議は無いと思うのです。
メルケルの幼少期からの教育の結果、彼女が日本は支那への侵略国で、他国を蹂躙したとの思い込みが消えなかったら、必然的に反日の態度が反日になっていると思います。そして、これをドイツの報道機関も踏襲していても可笑しくないです。メルケルの政権は10年以上継続していますから、影響はいろいろな方面で大きいと思っています。


>不景気だった地元経済が支那からの一帯一路の鉄道輸送の起点(ハブ)となったことで活性化した。

アジアでは、マレーシアを始めとして中国による一帯一路の危険性が周知され始めたのですが、ドイツではこれがまだ理解されていないのは、反日の続きで親中との感覚があるのだと思います。
それで、中国の危険性が分かっていないのならアホな国としか言えません。

メルケルから西ドイツ出身の首相に代わったら、この反日も変わるのではないかと期待するのですが・・・・・・無理か。

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