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2017年12月 2日 (土)

このまま彼が独裁を強めると、世界は巨大な不幸と惨劇に巻き込まれかねない

ーー以下「宮崎正弘ブログ、書評」より抜粋編集

福島香織『「中国の悪夢」を習近平が準備する』(徳間書店)

凡庸で決断力がないように見えた。

指導力が決定的に欠け、豪腕に見えない印象があった。

それで支那史上、最弱の皇帝になるだろうと予測された。

ーー

ところが習近平は党規約に「習近平思想」を認めさせた。

つまり思いのほか政治の力量があった。

そして本人は「毛沢東とならぶ大指導者」を自称している。

ーー

習近平は、「蠅から大虎まで」汚職や不正は容赦はしないと、腐敗摘発に乗り出した。

贅沢を嫌うかのように人民服を着込んで反腐敗の大号令を発した。

そして朋友の王岐山を使って、最大の政敵だった薄煕来を手始めに、共産主義青年団のやり手(ホープ)孫政才までも葬った。

ーー

江沢民の掲げた3つの代表(みっつのだいひょう)は、江沢民が2000年2月に発表した思想である。(支那語では「三個代表」という)

共産党は、以下を代表すべきだとする。

1、先進的な社会生産力の発展
2、先進的文化の前進
3、最も広範な人民の根本的利益

支那共産党綱領では、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論と並べて、この「3つの代表」思想が掲げられている。

ーー

要するに「3つの代表論」とは、共産党が資本家と結び付き、実態としては社会主義を有耶無耶にして、皆が豊かになろうというものだ。

ーー

だが、共産党が資本家と結びつくことで、

1、腐敗構造を生み、共産党の腐敗は、農民・労働者を中心とする人民の党という建前を失わせることになった。

2、共産党が農民・労働者等大衆を搾取するという体制になり、共産党は人民を最大の潜在的敵として恐れるようになった。

3、共産主義体制と自由経済の根本的な相性の悪さによる経済不況で、共産党の崩壊が見えてきた。(p29)

ーー

「習近平独裁の行き着く先は、こうした人民を家畜のように管理する社会、SF小説にでてくるような無楽園(ディストピア)である危険もある」(p155)

ーー

彼は「いつ誰が自分を裏切るかも知れない、という疑心暗鬼になり」、軍人事に着手し、「有能な軍人を粛清し」たのだった。

そして習近平は、昔の部下を制服組の長に配置した。

「習近平の軍制改革は、単なる改革を超えて、習近兵の私兵化に近い」

「おかげで誰も習近平体制批判を公言しなくなった」

「が、怨嗟は水面下に潜り込んだ」

「太子党・紅二代の解放軍将校たちは、父親の勇名を利用し、そうした水面下の軍内不満分子を煽動して、いつなんどき政変を企てるかもしれない」(p171)

ーー

彼は、この軍事蜂起の危機の増大に対し、言論空間をさらに狭めたのだった。

ネット監視団を置き、人権派弁護士を片っ端から逮捕拘束し、先端技術を文明の発展に使わず、人民の監視に転化した。

このまま彼が独裁を強めると、世界は巨大な不幸と惨劇に巻き込まれかねないのだ。

著者・福島香織氏は、習近平政権の権力構造に容赦なく手を突っ込んだ。

そして問題点を白日に晒してみせた。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

共産主義って下の者が上になり上の者が、下になる。
それだけの話である。
ところがチャイナは、資本主義を入れたため基に戻る事に成る。
習の何処が指導者なのか意味不明。
共産主義も欠陥思想でありそれを作った似非ユダヤ人しか出来ないのではないか?
資本主義も共産主義も唯物論で有り今解るのは、収奪の手段でしかないと言う事である。
幾ら詭弁を並べて取り繕っても所詮は、その程度。
人間は、何処までも騙される。

 元々、鄧小平が共産主義路線から市場開放を是認した時から、シナは共産主義と決別した筈である。 其れは戦後共産主義化した国々が軒並み経済破綻を起し、覇権を目指して居たソ連までもが、社会・共産主義を止めて終ったのが最大の原因で、既に共産主義が前々世紀の遺物に過ぎないと言う証明でもあった。 シナも御多分に漏れず、国交を回復した直後の80年代初頭でのシナの経済状態は、未だ中世末期の農業生産国であり、その所得水準は、日本の1/50 に過ぎなかった。

 然しそのシナには、13億人と言う巨大な人口の資産がある事を、欧米や日本は指摘して、進出を不安がって居た国内の企業を、国家が先頭を切って友好関係を樹立する事を以て勇気づけたのだが、この時点で、何れの国家も、共産主義が18~19世紀の欧州を背景に生まれたモノで、既に現実に合わない時代遅れの政体になっている事を重視して居なかった。

 豈謀らんや、現実にシナに存在して居たのは、ナチスドイツの様な、一党独裁の全体主義国家でしか無かったのである。ダカラ、全て国営企業である企業群に働く労働者は公務員であり、生産意欲も労働意欲も欠落して居たので、最初の10年は全くうまく行かなかった。 シナは、その事に気が付いたので、戦略として、日本の指導を仰ぎ、生産工程を簡略化して、造れるものを限定し、生産力・量を先ず安定化する事に成功した。 次に、銀行や証券市場について、共産思想創成期に考えられた「国家資本主義」をベースにした。 是は、経済に国家が立ち入り、国家の法的な優位性を利用して操作して、市場から資金詐取する事を容認する、自由経済に不可欠な秩序を破壊するモノだった。

 シナ政府はこの手法を駆使して、市場から大金を吸い上げて居たが、調子に乗り過ぎて株価の操作までしたので、上海市場に大規模に進出して居た世界有数の投資家であるジョージ・ソロスは、15年7月に突如株式を売り払って、市場から撤退した。 すると、上海市場では株式が暴落、以後、虫の息である。 そして、多分将来もシナの株式市場は、政府が現共産党体制から変わらない限り、その信用を回復できないでしょう。

 団派と江派の鬩ぎ合いであった、前の胡政権の時は、未だ共産国家である体裁を保とうとしていたが、双方の妥協で生まれた太子党政府が繰り出す施策は、咋に「人民の為」ではなく、「自身の為、自分が属する派閥の為」になり、福島氏が指摘する様に、国を治める者「=共産党」は、シナの永い歴史通り、「人民の敵」と言う定位置に戻った。

 習近平は自らを毛沢東の様な「赤い皇帝」に仕立てて、丸で、「習王朝」を築く事を目論んで居るかの様な、独裁体制を築き上げようとしている。

 シナのこの先の経済を「30年代には、GDPで米国を抜く」と公言して居る人も居る様だが、其れは、色々な条件が全てシナの望む方向に変化し、殊に国内で健全な中産所得層が順調に育ち、同時にこの層の購買力が成長を遂げ、内需が拡大すると言う理想的な展開が実現した、特殊なケースにしか言えない事なのではないか。

 皇帝習近平は、「一帯一賂」と言う、現代に東洋と西洋を陸路と海路で結ぶシルクロードを再現して、物流を盛んにし、近代化から取り残されている中央アジアの各国を、彼らの国に産出する地下資源を世界に売り出す事で、新たな大消費圏を造りだし、欧州やシナ・韓国と言った工業生産国の消費を賄うつもりの様だ。 

 然し、この地域の殆どは、イスラム圏であり、所謂、西洋消費文明を否定している人々、或いは、反シナ感情が高い人々で占められている筈である。 なる程、「一帯一賂」政策自体は、入り口と出口を簡明にして、沿線国家の利益・繁栄を図る目的に見える、然し、イスラム圏の人々がシナ人と同じ価値観であると言うのは、単なるシナ人の思い込みではないのか?

 今年の流行語に上がった、「忖度」と言う言葉があるが、習皇帝には、イスラムの異次元の価値観を超えて、人々の心を忖度できる知性を備えて居るとでも謂うのだろうか? 南シナ海の問題で横車を押し、日米や沿岸国家を恫喝し、脅威を与え続けて居る共産シナですから、私にはとてもそうは思えないのですがね。

>習近平は、「蠅から大虎まで」汚職や不正は容赦はしないと、腐敗摘発に乗り出した。

支那のことですから、「蠅から大虎」までの腐敗摘発も政敵に関係するものだと思っています。
これによって、政敵の連中は支那人としての収入は断ち切られることになるでしょう。

支那の政治家や高級公務員の収入について、表面的な収入はそれ程高額ではないと思います。
今、米国に逃げ出した支那の連中は、とんでもない財産を持ち出しているのですけれど、それは、表面の収入でなく裏側の収入で稼いだものが貯まりに貯まったもので、日本の政治家や高級公務員に想像できない程の、裏収入によるものだと思います。

これらの、支那の政治家や高級公務員が習近平氏に睨まれた場合には、それまでの貯め込んだ財産を失うばかりではなく、刑務所に入れられるのでは、海外に逃げ出すのも無理ないと思います。

しかし、習近平氏の政敵でない連中は、相変わらずだろうと思っています。支那の政治家や高級公務員が、表面的な収入だけで満足できる筈はなく、収入にできる場合には容赦なく収入にすると思います。


>「習近平独裁の行き着く先は、こうした人民を家畜のように管理する社会、SF小説にでてくるような無楽園(ディストピア)である危険もある」

独裁者にはマルクス・レーニン主義はないと思っています。独裁者は理想の政治を主張したところで、彼が法律ですから、主張に意味はないと思います。(マルクス・レーニン主義が、理想だとは思っていません。)

民主主義を掲げるのならば、最低条件として公正な選挙が必要です。
ついでですが、日本共産党は委員長を選任する選挙をしたことがありませんから、民主的な政党ではあり得ないと思っています。

最近、支那では一帯一路などと言っていますが、これを進めておけばチベットや東トルキスタンで反乱が起こった場合には、軍隊の派兵がスムーズになると思っています。そして、一帯一路に寄って経済的に押さえ込んだ近隣国において、支那の軍事的影響を大きくできますし、帝国の侵略が進めやすくなると思います。

スリランカの港湾整備を進めたところで、スリランカがこれの支払いをできなくなって、港湾の使用権を支那が押さえたとの報道がありましたけれど、スリランカの考え方の甘さを、示しただけになりました。
これの後追いをする国が、幾つモデルだろうと思います。

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