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2017年11月24日 (金)

癌の早期診断にマイクロRNAが使える

近年生体の臓器は単独ではなく全体として機能していることが分ってきた。

臓器どうしがホルモンを使って情報交換していたのだ。

NHKは、お金を掛けて特番「人体」を作り、11月には「脂肪や筋肉という臓器が人体を支えている」というお話を放映した。

例えば脂肪は、レプチンというホルモンを分泌し、レプチンは血液によって脳の満腹中枢に運ばれ、そこに作用し過食を防いでいる。

(肥満はそのレプチンが効かない病気と説明されるようになった)

ーー

それでは、個々の細胞はどのようにして情報交換しているのか。

国立がん研究センター分子細胞治療研究分野長・落谷孝広氏らは、マイクロRNAが細胞間の情報交換をしていることを突き止めたのだと言う。

その研究からさわりの部分を紹介したい。

ーー

Exosome(エクソソーム)

細胞が分泌する直径 50~150nmの小胞体。

唾液、血液、尿、羊水、悪性腹水等で観察される。

また培養細胞も分泌している。

ーー

マイクロRNAは少数の核酸で構成されたRNAであり、細胞間の情報伝達に使われている。

近年、このエクソソームが、離れた細胞や組織に情報を伝達するための役割を担っていることが分った。

つまりエクソソームが、細胞間の遺伝子情報伝達物質であるマイクロRNA(miRNA)を運搬していたのだ。

ーー

ヒトでは2500種類以上のマイクロRNAが知られている。

例えば、148a(miRNA)は、肝細胞を正常化する情報を持っており、癌化した肝細胞に148a(miRNA)を作用させると、正常肝細胞になることが分っている。

つまり肝癌細胞は何らかの方法で、この148a(miRNA)を機能不全にしていることが分る。

ーー

それでは癌細胞はどのようにして転移するのか。

癌細胞は離れた部位に癌細胞をどうして作ることができるのか。

これは大きな謎であった。

が、それがどうやら、癌細胞がマイクロRNAを作り、エクソソームに入れて分泌し、それが他細胞に運ばれ、運ばれた先の細胞を癌化すると考えられるようになった。

マイクロRNAが物質として安定性に欠けるので、エクソソームに入れて分泌していたのだ。

ーー

つまり、癌細胞は、その癌に特異的な(大腸がんや乳がん等)マイクロRNAをエクソソームに入れて分泌していることに成る。

ーー

現在の腫瘍マーカー(42種類ある)は、癌細胞がある程度大きくなり死滅した際に血中に放出されるものだ。

つまり、癌が小さい時には検出できない。

ところが、早期の癌でも、マイクロRNAを分泌して、転移を容易にしている。

例えば卵巣癌が分泌しているMMP-1(miRNA)は、腹膜を構成する中皮細胞を自死(アポトーシス)に誘導する。

こうして基底層が露出すると、卵巣癌は、そこに接着できるようになり転移することができる。

ーー

つまり癌が小さい時にも癌細胞は、生存戦略としてマイクロRNAを分泌していることになる。

しかもRNAは増幅して容易に検出できる。

ということは癌の早期診断にマイクロRNAが使えるということだ。

しかもこれまでの検査法よりも安価であるという。

ーー

そして落谷氏曰く「通常細胞も、癌細胞がエクソソームを使って情報を拡散しているのと同じやり方で、情報を拡散している」と。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

>そして落谷氏曰く「通常細胞も、癌細胞がエクソソームを使って情報を拡散しているのと同じやり方で、情報を拡散している」と。

これの放送は見ていました。
NHKらしい経費を十分に使った番組であり、このような特集は民間放送では出来ないかと思いましたが、有名タレントを多く使ったならば、同じくらいの経費で製作可能かなとも考えます。

番組の内容は、人体がこれまで考えられていたよりも遙かに精緻に造られている印象を受けるものでした。
人体にある様々の臓器は、主要な目的をこなすだけでなく、そこから全身に向けて発信し、また受診することで体全体のバランスをとって健康を維持しているとのことですから、これにはさすがに地球が出来てから46億年、生物ができてから45億年の歴史を引きずっていると思うとともに、人間の体はとてもではないけれどロボットと同じように作れるものではなく、とんでもなく高度な自然という生命で作り出された結果だと思います。

最近は、人の遺伝子から癌になる確率も推定できるそうで、遺伝子検査をしたら乳癌を発症する可能性があるからと、乳房を切除した外国の俳優もいましたけれど、その一方で乳房を切除することを避けた為に命を失った女性もいたことを思い出しますと、病気とは残酷なものだと思いました。

正常な細胞だけでなく、癌細胞までがエクソソームを使って情報を拡散していることになりますと、癌細胞にも人間が生きていく為の何かが含まれている可能性を考えたくなります。そんなことは現在の段階ではあり得ず、癌患者さんは癌細胞を一日でも早くなくして欲しいと頑張っておられますから、医療に携わっている方の努力に期待したいと思います。

そして、あと百年もすれば、癌も風邪と同じような病気と考えられ、治療も投薬だけで済むような時代が来るのかもしれません。そうなれば、良いなあと思う次第です。

現代医学は、人体を細分化しすぎています。
もう少し統括的にした方が良いのではと思います。
それにチョット動くだけで血圧などは、グーッと上がります。
血糖値も同様でカロリーと量によって変わるのと食べ過ぎたと思えば次の食事時間を何時もと2~3時間ずらすだけで、血糖値をコントロールできます。
だから何処から何処までが、正しいのか解らない事も有ります。
自分の体の感覚と限度を知ることが大事で、それだけで大分変ります。
そのコントロールの仕方を知らなければ、薬やインスリンが増えたりします。
私がそうだから、あれやこれや試した結果です。

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