無料ブログはココログ

« 今後「希望の党」は共産・立憲民主の票を削りながら支持率が下がるような、そんな主張ばかりを行うかと思います | トップページ | どんな才人であろうとも、人ひとりの努力の成果などたかが知れている »

2017年10月14日 (土)

人生で重要な時期を振り返って説明を求められたとしたら、誰でも『信頼できなく』なりがちです

ーー以下「株式日記toraさんの意見」より抜粋編集

『日の名残り』は、イギリス貴族の主人への忠誠心と義務を優先して生きてきた老執事が、アメリカ人富豪の新しい主人を得て、過去に思いを馳せる内容になっている。

アンソニー・ホプキンス主演で映画化もされ、イシグロの名前は一躍世界に知られるようになった。

ーー

イシグロの作品は「信頼できない語り手(unreliable narrator)」で知られている。

つまり、語り手自身が自分の人生や自分を取り囲む世界についてかならずしも真実を語っていないのだ。

現実から目を背けている場合もあれば、現実を知らされていない場合もある。

ーー

だが、読者は語り手の視点に頼るしかない。

物語が進むにつれ、馴染みある日常世界の下に隠されていた暗い深淵のような真実が顕わになってくる。

そこで、読者は、語り手とともに強い感情に揺すぶられる。

ーー

『浮世の画家』と『日の名残り』はイシグロ自身が何度か語っているように、設定こそ違うが「無駄にした人生」をテーマにした同様の作品である。

前者はアーティストとしての人生、後者は執事としての職業人生と愛や結婚という個人的な人生の両方だ。

どちらの語り手も、手遅れになるまで現実から目を背けてきた。

ーー

イシグロは2015年のガーディアン紙のウェブチャットで読者からの質問にこう答えている。

ーー

「『信頼できない語り手』について特に考えたことはありませんでした」

「私は、自分自身が現実的だと感じるかたち、つまり、たいていの人が、自分の体験について語るとき普通にやっているように語り手を描いているだけです」

「というのは、人生で重要な時期を振り返って説明を求められたとしたら、誰でも『信頼できなく』なりがちです」

「人は、自分自身に対しても『信頼できない』ものです」

「というか、ことに自分に対してそうではないでしょうか」

「私は(信頼できない語り手)を文芸的な技術だとは思っていません」

ーー

イギリスはナチスドイツとの戦闘では勝ったが植民地の大部分を失ってしまった。

日帝により香港要塞やシンガポール要塞が陥落し、大英帝国としての権威が失われてしまったからだ。

最新鋭戦艦プリンス・オブ・ウェールズは日本の連合艦隊によってあっけなく撃沈されている。

ーー

チャーチルは日本を戦争に引きずり込むことでアメリカを参戦させた。

イギリスはドイツとの戦いでは勝利したが、アジアではボロ負けしてインド洋では日本海軍から逃げまくった。

これはアジアで従来の白人優位思想を崩壊させるものとなった。

ーー

当時のイギリスにおいては、ヒトラーの人気は大変なものであり、特に中年女性に圧倒的な人気があった。

チェンバレンのように時間稼ぎをしておけばヒトラーはロシアに攻め込んで自滅していたかもしれない。

何も日本を戦争に巻き込む必要はなかったのだ。

ーー

そうすれば香港もシンガポールも失う事はなかった。

しかし、チャーチルは戦争を選び、結果的に覇権国の地位を米国へと譲り渡したのだった。

しかしこのような事実を指摘することは現代ではタブーだ。

それをイシグロ氏は、小説という形で書いた。

ーー

「日の名残り」は名門中の名門のイギリス貴族の家庭が舞台だ。

名門貴族は世界帝国としてのイギリスの気概を持っていた。

現代のイギリスの貴族は当時のような気概を持ちようがない。

ーー

イシグロ作品は、私たちが自分自身や自分の人生について抱いている幻想や、自分についている嘘についても考えさせてくれる。

ーー

誤解されていることだが、ノーベル文学賞は、文芸賞として権威があるブッカー賞などとは異なり、「最も優れた小説」に与えられるものではない。

(イシグロ氏はブッカー賞も受賞している)

「文学の分野において理念をもって創作し、最も傑出した作品を創作した人物」が対象であり、「世界で最も優れた作家」でもない。

これまで重視されてきたのは「理念」の部分だ。

ーー

ノーベル文学賞を与えたスウェーデン・アカデミーは、イシグロについて「強い感情的な力を持つ小説を通し、世界と繋がっているという我々の幻想に潜む深淵を暴いた」作家と説明した。

また、アカデミーの体質なのか、正統派の文芸作家や人気作家よりも意外性を重んじているように感じる。

過去10年間の受賞者の国籍は、フランス、ドイツ、ペルー、スウェーデン、支那、カナダ、フランス、ベラルーシ、アメリカとほとんど重ならない。

昨年のアメリカ人の受賞者ミュージシャンのボブ・ディランにしても、社会性と意外性を感じる。

« 今後「希望の党」は共産・立憲民主の票を削りながら支持率が下がるような、そんな主張ばかりを行うかと思います | トップページ | どんな才人であろうとも、人ひとりの努力の成果などたかが知れている »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

縦椅子さま
 
 早速ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロ氏をこのブログにとりあげていただきありがとうございます。
 このブログで「イシグロの作品は「信頼できない語り手(unreliable narrator)」で知られている。」ことを知りました。そして、イシグロは2015年、読者からの質問に:
「人生で重要な時期を振り返って説明を求められたとしたら、誰でも『信頼できなく』なりがちです」

「人は、自分自身に対しても『信頼できない』ものです」

「というか、ことに自分に対してそうではないでしょうか」:とあまりにも正直すぎる創作態度と謙虚さにあたまがさがります。
また「語り手の視点に頼って、読み進んでいけば、

「物語が進むにつれ、馴染みある日常世界の下に隠されていた暗い深淵のような真実が顕わになってくる。」---とあり、

The Buried Giantは、日々忘却とたかいながら、息子探しの旅に出る老夫婦が遭遇することをとおして、真実が語られていき、
物語の進行に、読者の一緒に加わって、ともに悩み、感情をともに分かち合う」といった本で、いまも心の中に物語の情景が浮かんでき、深い感動に、揺さぶられています。 感謝!!

>当時のイギリスにおいては、ヒトラーの人気は大変なものであり、特に中年女性に圧倒的な人気があった。

このことは、自分の知識には少しはあったのですが、それが何故かというと分かりませんでした。
1929年の世界恐慌に応じた経済対策だけでなく、第一次世界大戦に敗戦したドイツが、巨額の賠償金に対する経済的負担に苦しんでいるときにナチスが台頭したことは事実ですが、英国の中年女性に人気があったとは思いませんでした。
それに、ヒトラーのことを全てを否定してきたのが戦後の歴史で、英国にしてもそのことを、忘れたい思いがあったのでしょうか。
または、ナチスによるユダヤ人のホロコーストが、全ての理由なのかと思います。


>チャーチルは日本を戦争に引きずり込むことでアメリカを参戦させた。

日本を第二次世界大戦に追い込んだのは、米国と英国でそれに他の国々が追随したのだと思っています。
勿論、これにはソ連による米国への陰謀もありました。それにソ連は、日本に対してもスパイ活動と政治的策謀をしていました。
中共はソ連の支持がなければ動けなかったし、国民党も米国の支持がなければ動けなかったと思っています。

英国は独との戦争が苦しかったから、米国の参戦による英国への支援が必要で、米国はルーズベルトが戦争をしないとの公約の元で選挙に勝って大統領になったから、単純にドイツに宣戦布告を出来なかった。
それでルーズベルトは、日本に戦争を仕掛けられることで、ドイツと戦争をできることになります。

ソ連は、日本が戦争することで戦力を消耗するから、日本が米国と戦争することは、ソ連の利益でした。戦後は、ソ連の社会主義を世界に広げるべく、覇権を求めて行動しました。


>イギリスはナチスドイツとの戦闘では勝ったが植民地の大部分を失ってしまった。

イギリスは植民地を失いました。米国も植民地を失いました。フランスもオランダも植民地を失いました。日本もまた植民地を失いました。


>何も日本を戦争に巻き込む必要はなかったのだ。

日本は、イギリスと米国から戦争をするように仕掛けられなかったら、真珠湾を攻撃しなかったと思います。

盧溝橋で日本軍と国府軍が相対したときに、中共が仕掛けた発砲事故での日本は事態を収拾しました。その後の国府軍が郎坊事件や公安門事件、通州事件を仕掛けなかったら、第二次上海事件や南京城攻撃も起こらなかったのです。

日本軍が真珠湾攻撃をしなかったら、同時に実施したフィリピン攻撃やマレー攻撃もありませんでした。そして、シンガポールやインドネシア攻撃もなかったのです。


その代わりに、八紘一宇を掲げた大東亜戦争も、無かったかも知れません。そして中国の東北地方はなく、満州国が繁栄していたでしょう。北京は中共の首都ではなく、南京が中華民国の首都だった可能性があります。
すると、大東亜戦争後のアジア諸国の独立も、無かったのかも知れません。アフリカ諸国の独立もなかったでしょう。
そして、日本は原爆を投下されたり、大都市の多くが爆撃を受けて、多くの日本人が亡くなることもなかったでしょう。

歴史にIFはないのですが、イギリスのチャーチルは日本に酷いことをしたと思います。その代わりに、太陽の沈まぬ帝国を潰してしまいました。

ネットの言論統制が本格的になってきました。政府はどう考えてるか?

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 今後「希望の党」は共産・立憲民主の票を削りながら支持率が下がるような、そんな主張ばかりを行うかと思います | トップページ | どんな才人であろうとも、人ひとりの努力の成果などたかが知れている »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31