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2017年9月20日 (水)

核兵器は絶対兵器でも最終兵器でもない

兵頭二十八著「日本有事」PHPpaperbacks

2006年刊のこの書には、「核兵器は絶対兵器でも最終兵器でもない」と記されている。

兵頭氏は兵法家として知られた人物であり、兵器についての造詣が深い。

核兵器の殺傷能力(威力)は、弾薬の大きさと爆発高度によって変化することが詳しく書かれている。

そして核兵器は絶対兵器ではなく、適切に対応すれば被害を少なくできるとしている。

詳しいことが知りたい人は買って読んでください。

ーーpp65-66には

1945年8月25日に「防空総本部」が纏めた統計では、「二発の原子爆弾による死者は、合わせて9万人とされてい」た。

それが「ついには広島一発だけでも30万人が死んだ」とされるに至った。

ーーpp66-67より

米原子力委員会が編集したTHE Effect of Atomic Weaponは1951年3月には邦訳版が刊行されている。

ここには「1945年に広島と長崎の被爆地で撮影された建物の写真が多数掲載されている」。

きわめて印象深いのは、「長崎のグラウンド・ゼロの崖に掘られていた横穴式防空壕の写真とキャプション」だ。

それはトビラすらついていない粗末なものなのだが、「中に居た人たちは無傷で助かった」と言う。

「また、丘の陰側に位置したおかげで、熱戦も暴風も頭上を素通りし、全戸無被害で済んだ住宅もテキスト以上に雄弁である」

「さらに、広島では複数の鉄筋コンクリート・ビルが、爆心から数百mの近さだったにもかかわらず、外壁に損傷の無い様子が記録されている」

「天井だけが真上から強く圧迫され亀裂が走っている。もちろん窓ガラスがことごとく飛散した結果、建物内部の家具調度は燃えてしまっている」

これは、「爆心から170m離れた燃料会館ビルの地下一階にいた男性が、昭和57年6月まで健康に生存した」事実を合理的に説明する写真だと思う。

ーー

「ところが、これら米政府の写真はコピーライトがやかましくないにもかかわらず、戦後の日本の刊行物の中で、使われているのを見た覚えがない」

「その理由は想像に難くない」

「日本の出版人は、原爆は絶対兵器であり最終兵器であると庶民に思わせておきたかったのだ」

ーーpp70-71には

「敵がメガトン級の水爆によって都市に最大面積の毀損を与えようとすれば、それは高度数千mでの爆発となる」

それでは、「広島や長崎と同じく、火球が地表面に接することが出来ない」。

それゆえ「爆心直下の頑丈な地下防空壕は、生き残ることができる」。

「広島の原爆ドームは、特別に汚染を除去する工事はしなかったのに、今では観光客が近づいても放射能の危険が無い」

「ビキニの実験場で水面爆発で生じた強力な放射能を帯びた海水の飛沫を目いっぱい帯びた廃艦は、数年間雨さらしで放置したところ、放射線が安全レベルに戻っていた」

「「汚い水爆」の灰が積もった「第五福竜丸」も、いまでは見学者が手を触れても何の危険もない」

ーーそして兵頭氏は、つぎのように書いている。

在日・反日勢力がメディアを支配して、日本人に、「原爆は絶対兵器であり最終兵器である」と思わせているのは、核の脅しが効くようにする為である。

なぜなら敗戦によって、日本には、都市や国を命懸けで守ろうとする「市民」と「武士」がいなくなってしまったからだ。

今や、有事には外敵から逃げ回るだけで、決して自分の都市を防衛する気の無い「町人」しかいない。

「町人」は、核で脅せば、いくらでも金を出すだろうからだ。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

>くぁzxさん
>>核兵器は絶対兵器でも最終兵器でもない
 私も、前から疑っていました。  何故なら、IPTが有るのに、核保有国はどんどん増えて行ったからです。  現在核を保有している国、持って居るだろうと思われている国は、安保常任理事国の5ヶ国に加えて、インド、パキスタン、そしてイスラエルです。 付け加えられた3ヶ国は何れも紛争当事国で、寧ろ、「パワーの均衡によって平和が維持される」に随ったものと解釈できます。

 然しです。 核兵器が、本当に地球を終わらせる事が出来る最終兵器であるなら、米国は真っ先に核兵器を封印して、ソ連もそれに倣えば、他の国は追随する他は無かったのではないでしょうか。

 その選択肢を端から無視した事が、核の拡散の大義に疑念を持たせ、紛争当事国の相手が所持したから、均衡を保つ為に、自分も持つ、という論理がまかり通って終ったのでしょう。

 ですから、私は、米国は、核を保有して暴走する、今の北朝鮮の様な国が出てきても大丈夫なように、核を陳腐化できる手段、例えば、SOL等を既に開発して、宇宙の軌道上に載せている、と思っています。 朝鮮の恫喝に、ビビるでもなく、交渉するでもなく、不可解な動きをしているのは、核そのものが怖いのではなく、落としどころが、商売人のトランプには見えないからではないのかと思っています。

 SOLの存在を確信したのは、四川大地震があった08年に、ハワイのブロガーが、写真入りで、四川の山奥に毛沢東が創った核施設がSOLからの攻撃を受けて、崩壊し、その後片付けに、震災直後に千五百人、次の日に2万人の空挺部隊を投入していると、伝えたのです。 山体を刳り貫いた施設内は、真上からの攻撃で完全崩壊、研究員の焼け爛れた死体で一杯とのコメントが着いて居ました。

 シナは前年の07年10月ごろ、衛星軌道に在る使用済みの衛星を、ミサイルで撃ち落としたと、自慢げに報じました。 然し、その所為で、軌道上に衛星の破片が散らばり、宇宙の塵となって、障害を増やしたと、非難されていましたが、シナのやった事は、SOLを撃ち落とす事も出来ると言う威嚇ではなかったか、それでその報復として、翌年五月に四川大地震が起こったのは、SOLからの攻撃だったと、いう説もでてきたのでした。

 然し、そのブログは、それから間もなく更新を停止しています。

 ですから、仰有る様に、絶対兵器、最終兵器と云っているのは、いまだ、WGIPの呪縛下に在る日本のマスゴミダケでは無いのかという御説は正しいと私も思います。

核兵器が絶対平気でも最終兵器でもないことを、具体的に掲げて戴き、分かりやすかったです。

>きわめて印象深いのは、「長崎のグラウンド・ゼロの崖に掘られていた横穴式防空壕の写真とキャプション」だ。
要するに「核兵器は絶対平気でも最終兵器でもない」と言うことで、核兵器の熱線を浴びなければ、爆心地付近でも助かる場合があったとのことですね。

そして、爆心地付近の人は全滅したわけではなく、安全な場所にいれば助かる場合もあるということ。

>「ビキニの実験場で水面爆発で生じた強力な放射能を帯びた海水の飛沫を目いっぱい帯びた廃艦は、数年間雨さらしで放置したところ、放射線が安全レベルに戻っていた」
>「「汚い水爆」の灰が積もった「第五福竜丸」も、いまでは見学者が手を触れても何の危険もない」

ビキニの実験場においての廃艦や第五福竜丸は触っても大丈夫な放射能レベルに数年間で戻っている。

以上のことから、熱線とともに強烈な爆風がありますから耐火建築物なら、建築物の陰で熱線を浴びないこともあり得ますが、木造建物の場合には建物が破壊されることになり、危険であると考えました。
注意しなければならないのは、上空からの熱線を直接浴びないことなのでしょう。
これなら、地面に穴を掘って天井を強化しただけの簡易な防空壕でも、相当の効果がありそうです(横穴式と違うと、直上からの熱線防御の扉をどうするかは問題です。)。

ただ、ビキニの実験場の場合には、何回も実験を繰り返したため残留放射能が多く、陸上は今でも上陸できなかったと思います。


>在日・反日勢力がメディアを支配して、日本人に、「原爆は絶対兵器であり最終兵器である」と思わせているのは、核の脅しが効くようにする為である。

兵藤氏が絶対平気でも最終兵器でもないと安心感を与えてくれても、とてつもない被害が出現することに変わりはありません。
そして、壊滅はしないけれど、壊滅的被害には変わりないのです。

また、1発、2発のミサイル攻撃なら防御できても、日本の場合にはSLBMを、核と非核で同時に飽和攻撃をされた場合には、防御は無理です。
北朝鮮は未だ開発できてませんが、ICBMの多弾頭ミサイルの場合にも、防御は困難になると思います(もっとも、未だ開発されていません。)。


>なぜなら敗戦によって、日本には、都市や国を命懸けで守ろうとする「市民」と「武士」がいなくなってしまったからだ。

兵藤氏は自衛隊の経験がありますから、自衛隊の実力をご存じです。
その経験から、政府の対応が北朝鮮に脅された場合に、毅然として態度を取れないと考えての表現だと思います。
しかし、安倍首相は戦後レジュームからの脱却という中で、民主党政権とは全く対応になっていると思います。

民主党政権の時に、尖閣諸島で中国漁船が巡視船に衝突したことがありました。その時には、仙谷幹事長は中国の武力的な恫喝に怯え、慌てて船長を帰国させました。

今なら、安倍首相はあのような外交的な恥さらしを、させないと思います。
他人のふんどしかも知れませんが、20日深夜のトランプ米国大統領は国連演説で、拉致事件に触れています。
これは、安倍首相とトランプ大統領の連携ですが、素晴らしいことですし、これによって米国は、日本の安全保障をより強力にしたとの表明でもあります。


>「町人」は、核で脅せば、いくらでも金を出すだろうからだ。

民主党政権の時には、北朝鮮ではありませんでしたが、韓国に巨額のスワップを出していたのですから、不思議ではありません。
でも、安倍首相は希望通りの金を出さないと思います。

国民がニュースを新聞やテレビに頼っていた頃は、特亜三国の悪口などニュースになりませんでしたが、ネット環境が整備されたことで本当のニュースが日本でも流れるようになってから、日本人は大きく変わりました。

昔なら、若い人の方が左翼で、高齢者が右翼だったのですが、今は、若い人が右翼で、高齢者が左翼と言われるのは、ネット環境の差だと思います。
これは、新聞・テレビ等が煽っても、昔と異なる結果が出るのです。

昔なら、日本を脅せば金になると思っていた韓国が、スワップを言い出しても、日本がこれを受け付けない状況が続いています。
韓国は民主国家だから金を融通しないけれど、北朝鮮は韓国と違うから北朝鮮になら金を出そうとは、今の日本では言わないでしょう。
現に今、民主党の衆議院議員である辻元清美は、昔は北朝鮮に支援米を送る運動をしていたのですが、これの跡継ぎはいません。


町人だから脅せば良いとして、北朝鮮が大きく核で脅した場合はどうでしょうか。昔は、脅して金を渡したことがあるのでしょう。
自衛隊は防衛予算を増やしています。
安倍首相はトランプ大統領との関係が最高です。
まだ、武士と言える日本人は少ないと思いますが、ネット環境はいずれこれにも影響して、武士が増えるように思います。
武士をより早く、より多く増やすためには、ネット環境だけでなく、マスコミが日本と日本人のための報道をするように、改革しなければならないと思います。

>ポッポさん
>>北朝鮮が大きく核で脅した場合はどうでしょうか
  現実を見て看ると、日本の日本海沿岸に並んでいる原発の原子炉の数は数十です。 勿論、炉そのものは厚いコンクリートで覆われて居ますが、補機群はそうでは無いでしょう。 是を破壊されると、福一と同じ事が起こります。 其れに、福一の東側は海ですが日本海の原発の東は陸地です。 比べ物になりません。 亦、補機の破壊なら、核ミサイルでなくとも通常弾頭で十分です。 問題は命中精度ですが、水平射撃で飽和攻撃を行うと、一度に十発撃てば、数発は命中します。

 つまり日本は十年ほど前から、既に臨界危険状態にあるのですが、反国民マスコミが伝えないダケの事です。 唯、日本政府も平気でいるのは、SOLの様なミサイル攻撃を無効化出来る兵器を密かに持って居るからだと、私は確信して居ます。

 qazxさんのご紹介で、日本の核認識の程度は大分歪められて来た事が分ります。 是が分れば、除染限度を、国際基準の10倍にしても、何も文句を言えない、現に風評被害が沢山出て居るし、家に帰れない人も沢山いて、その保障だけでも、東京電力は消滅確実といわれているのですがね。

 マスコミ規制を政府が出来ないのは、グローバリストが日本政府の右傾化を見張って居るからでしょうが、自分の国を護る事が何故右傾化なのか、さっぱりわかりません。 調子に乗って居る売国マスコミには恥と言うものを教えてやりましょう、判らなければ、鉄槌あるのみです。

ソロさんへ  ポッポです。

北朝鮮ですけれど、今まで「日本を火の海にしてやる」と言っていったのが、日本海沿岸の原子力発電だったと思います。
今後は、北朝鮮の核兵器が増強されましたから、日本もこれにあわせて防衛力を強化すれば良いし、国民全体が憲法改正に動くようになれば、国防力が強化されます。

余談にしては大きいと思いますが、トランプ大統領が国連演説で拉致をされた横田めぐみさんの話をしました。安倍首相がこれを推進したと思いますが、素晴らしいと思いました。


福島第一原子力発電所による放射線の漏洩の厳しい除染基準は、民主党政権が日本の財力をそぐために、やったことだと思っています。
被害者の方を責めることはいけないのですが、どの程度までは安全かを論議せずに、危険であることだけを主張していました。
そして、1mSVに拘ったのですが、あれを決めたときは1mSVか 20mSVで20mSVになりかけたのですが、その途端に1mSVを推進していた学者が泣き崩れました。そしたら、1mSVに確定したのです。
ですから、1mSVは学術的なものではなかったのに、あの場の雰囲気で決まってしまったと思っています。
一端決まれば、論理的に1mSV以上は駄目だとなりました。


マスコミの規制は何とかしてもらわないと、本当に困ります。
安倍首相がインドを訪問をしましたけれど、このときにチャンドラ・ボース記念館を訪問され、チャンドラ・ボースの姪のクリシュナ・ボースさんと挨拶しています。
ご存じの通り、チャンドラ・ボースはインドの解放に尽力し、日本はその支援をしていたのですが、マスコミはこのことを全く報道しませんでした。
その一方で、NHKは8月5日に「戦慄の記録インパール」と題して、インパール作戦の悲劇の面だけを報道するのですから、全く日本の公共放送としての存在価値がありません。

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