無料ブログはココログ

« 戦後70年を経て、初めての反撃が始まろうとしている | トップページ | 近代国家での法の下の平等以外平等はあり得ない »

2017年2月 8日 (水)

人間だけが精神を志向することが出来る

ーー以下「宮崎正弘ブログ、書評」より抜粋編集

執行草舟『「憧れ」の思想』(PHP研究所)

「人間だけが精神を志向することが出来る」「宇宙の意思」なのだ。それゆえ、人には、「命より大切なもの」があり、人は「そのために死することが出来る」。

「精神を志向する」というのは、「憧(あこが)れる」つまり強く思うことだ。

「人間中心」と言うのは従って、「憧(あこが)れる」つまり強く思う行為が伴わなければならない。

それゆえ、精神の気高さ、他者に対する深い思いに基づく絆を捨て去れば、「生命が発展する術もない」。

ーー

著者は、欧州の中世では人の心は憧れに支配されていたと断じている。

欧州の中世人は「不合理と不幸を受け続けた」ため、その身は憧れに支配されていた。

それゆえ、欧州の中世は躍動的でダビンチやミケランジェロなど多くの芸術家を排出したのだった。

欧州以外日本だけが、既に鎌倉時代に「不合理と不幸」を理解するほどの精神的高みを身につけていた。

そのため、欧州中世と同様の不合理と不幸を受けて、鎌倉時代には、仏教が仏教芸術と共に、その高みに達している。

精神的高みに身を置いていたことが、後に欧州以外で日本だけが、近代化と工業化をなしえた真の理由である、と。

ーー

深くて強い思い「憧れ」を重視する著者は、武士道に惹かれたようだ。

『葉隠』には、「武士道とは死ぬこと」とあり、また「偲ぶ恋」こそ気高いとある。

著者は、精神の高み、つまり「垂直」を仰ぎ続けよと主張している。

「人間とは精神」であっても「肉体ではない」

「知性や精神、そして自己の存在をより燃焼させたいという、根源的な欲求が憧れを生む」

憧れを生むためには、「人間は肉体を忘れなければならない」と。

これほど強烈な思想書は久しく手にしたことがなかった。

« 戦後70年を経て、初めての反撃が始まろうとしている | トップページ | 近代国家での法の下の平等以外平等はあり得ない »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 戦後70年を経て、初めての反撃が始まろうとしている | トップページ | 近代国家での法の下の平等以外平等はあり得ない »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31